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インドシナ難民のお墓(納骨室)の整備が行われました

 神奈川県藤沢市にある浄土宗善然寺には「日本在住インドシナ人の墓」があります。このお墓は、お寺の住職(故人)が寺の敷地の一角を提供してくださり、個人の寄付による浄財などによって1987年に建てられたもので、当時は、インドシナ難民の数が増えるに従い病気や事故等で死亡する方も出てきましたが、遺骨を埋葬する場所が無いという悩みを遺族の方々が抱えていたため支援関係者などの協力で造られました。

 現在では遺骨を母国に持ち帰って埋葬する人や日本国内の公園墓地などに埋葬する人も出ていますが、同胞や親族が永眠する墓地に亡くなった人を埋葬してほしいという要望もあり、数年前に納骨室は約50の骨つぼでいっぱいになりました。また共同墓地という性格上、責任の所在が定まっておらず特に夏場などは墓地周辺に雑草が生い茂るという問題もありました。

 このような状況にかんがみ、難民事業本部ではインドシナ3カ国の遺族や難民コミュニティーにお墓の状況を共有して、3カ国の遺族や有志が月に一度、交代でお墓の清掃に訪れることを呼びかけました。また、昨年5月にはお寺に集まって、いっぱいになった納骨室の今後についての話し合いを持ちました。その結果、遺族の方々の間では、自分たちで費用は負担するので土を深く掘り納骨室を広げて拡張してはどうかということで意見がまとまり、納骨室を拡張することになりました。

 その後、遺族や難民コミュニティーのほか日本人の支援者なども納骨室の拡張に賛同し、費用集めのために母国の写真や暦を載せたカレンダーを作成して販売したり、同胞が集まる行事などで寄付を呼びかけるなどして費用を工面し、本年5月中旬に拡張工事が終わりました。新たな納骨室は以前の2倍の約100人分の遺骨が納められるものになり、石ぶたを開けると階段で下りられるようにもなりました。

 毎月交代で行っているお墓の掃除の時には遺族や難民1世だけではなく、熱心な仏教徒の方も参加していますが、今後も継続してインドシナ3カ国の方がお寺への感謝の気持ちを忘れず、協力して共同墓地を管理していくことを期待します。


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