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難民事業本部スタディツアー2018を開催しました
(2018.03.05-06)

 難民事業本部(RHQ)は、3月5日(月)・6日(火)に「日本の難民受入れ、世界の難民受入れ」と題したスタディツアーを開催しました。
 今回のスタディツアーでは、難民支援に関する様々な関係先を訪問する他、専門家・研究者からの講義も受けながら、日本の難民受入れについて理解を深めると共に、世界各国での難民の受入れについても学び、より良い難民受入れのあり方について考えるプログラムを実施しました。2日間を通じて、28名の社会人・学生にご参加いただき、中には遠方からお越しの参加者もおり、難民問題や日本の難民受入れに関心の高い方々にお集まり頂きました。

スタディツアースケジュールと概要
1日目:3月5日(月)
1.「日本の難民受入れと定住支援」難民事業本部 本部事務所(伊藤企画第一係長)
(1)日本に暮らす難民
(2)難民への定住支援体制とRHQ
(3)難民への定住サポート
参加者からの感想
・基礎的な知識をおさらいしながら難民の定住支援プログラムを詳しく知ることができた。
・特に、支援と自立について深く学ぶことができた。
・インドシナ難民の受け入れから始まる、日本の難民受入れの歴史や対応のなかで、RHQの役割がよく理解できた。

2.「難民への日本語教育」難民事業本部 本部事務所(小瀧日本語教育監督者)
(1)定住支援プログラム内の日本語学習・日本語教育
(2)条約難民コース・第三国定住難民コースそれぞれの特徴
(3)学習内容とアフターフォロー
参加者からの感想
・難民への言語教育が想像以上に充実していることに驚いた。生活に密着した言語学習や、1人ひとりに合わせた学習法について非常に関心を持った。
・生活を便利にする言葉と、心のうちを表す言葉の両方が大切であるというお話が印象的だった。



3.「難民認定業務について」法務省入国管理局難民認定室(浦上庇護係長)
(1)難民認定制度に関する経緯
(2)難民認定制度の概要
(3)難民認定申請の現状
(4)我が国における難民等の受入れ
参加者からの感想
・法務省が解釈する難民の定義や、難民申請数の急増理由、そして新たに改正された制度についても学ぶことができた。
・法的プロセスがよく理解でき、また、『難民条約の解釈は各国の裁量にゆだねられている』という点が大変印象に残った。

4.「世界の難民問題とUNHCR」UNHCR駐日事務所法務部(谷准法務官)
(1)世界の難民の現状(ビデオ鑑賞)
(2)国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)とは?
(3)「難民」とは?
(4)日本における難民保護
参加者の感想
・難民の定義の基礎となる迫害などの意味を話し合いながら考えることができ、とても有意義な時間を過ごせた。
・人権や難民条約について解釈の違いがあり、大変興味深かった。人権の定義について扱った判例を今後自主的に学習していきたい。



2日目:3月6日(火)
5.「学習発表会」RHQ支援センター(第三国定住難民、条約難民)
(1)大人クラス、子どもクラスのスピーチ
(2)詩の朗読
(3)合唱
参加者の感想
・6か月という短い学習期間にも関わらず、日本語の上手さに大変驚いた。母国や家族のこと、感謝の言葉などを話された他にも、クイズや歌唱などを披露して下さり、とても感動した。難民の方々はそれぞれに目標をもって前向きに生きていて、私自身、もっと頑張らなくてはならないと刺激された。
・どの学習者も堂々と自信を持って日本語で発表していてとても素晴らしい。難民の日本語学習は様々な面で通常の(多数の)日本語教育とは異なる難しさがあると思うが、日本語指導に携わっている先生方の働きがけや励ましあっての半年の成果に心から感動した。

6.「スウェーデンの難民受入れ」聖心女子大学多文化共生プラザ(明治学院大学 可部州彦)
参加者の感想
・定住・統合の政策の拡充、自治体への受け入れ義務化と、予算・人員の削減という国内のジレンマが見えて、非常に興味深かった。難民をただ『弱い人』として取り扱わない姿勢に感心した。
・官民一体となった保護と統合の仕組みは大変参考になる部分が多かった。3Kと言われる仕事に対する『認識(捉え方)』が良い意味で違うというのは大きい学びだった。



7.「トルコの難民受入れ」聖心女子大学多文化共生プラザ(難民事業本部 伊藤企画第一係長)
参加者の感想
・トルコ独自の地政学的背景や歴史、EUとの関係を学ぶことができた。特に、難民受入れと支援に関するヨーロッパとトルコの協調について理解を深めることができた。
・自国の情勢も不安定な中、大人数の難民を受け入れるトルコ政府の葛藤を様々な政策の中から感じた。難民受入数が一番多い国として、トルコの難民政策についてもっと詳しく学びたいと思った。

8.「グループワーク」聖心女子大学多文化共生プラザ(難民事業本部)
(1)スタディツアーに参加して、新たに知ったこと、考えたこと、感じたことは何ですか。
(2)難民を日本で受け入れるには、私に、日本社会に、どんな行動ができるでしょうか。
参加者の感想
・2日間の講義や説明をよく整理できた。自分とは違った視点からの意見を聞くことができ、とても新鮮で、気付かされることが多かった。
・活発な議論を行うことができた。各参加者のバックグラウンドや視点から見た難民に対する思いも知ることができた。学生だから何もできない…ではなく、自分が出来る等身大のことを続けていきたいと思う。



 2日間を通して、スタディツアー参加者からは、「大学や個人の学びだけでは得られない、多くの情報を知り、学ぶことができた。また、様々な背景を持った参加者と交流することで、学生として良い刺激となった」、「全体として非常にバランスよくプログラムが組まれていた。日本に暮らす難民の生の声が印象的だった」、「将来小学校教諭を目指しているが、学校現場で難民を含めた多文化共生・多文化教育に力を入れて取り組んでいきたいと、スタディツアーに参加して思った」といったコメントを頂きました。

 この場を借りて、講義・訪問をお受けいただいた団体の皆様に心より御礼申し上げます。難民事業本部は、難民事業への理解と難民への支援の輪が広がっていくよう、今後も広報活動に努めて参ります。

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