お知らせ

「ワークショップ難民2023」を開催しました

難民事業本部の活動

難民事業本部関西支部は、2023年7月12日(水)、19日(水)、26日(水)(全3回)に、神戸YMCA、兵庫県国際交流協会、日本国際連合協会兵庫県本部と共催し、難民問題を多くの方に知っていただくための参加型セミナー「ワークショップ難民2023」を開催しました。4年ぶりの対面での開催となった今回は、難民問題に関心のある高校生や大学生、社会人など、延べ61名の方にご参加いただきました。

第1回「難民とは」では、さまざまな原因で故郷を離れなくてはいけなくなった人々のケースを比較し、難民と国内避難民・移民・被災者等との相違点を話し合いました。難民の定義についての解説に続いて、難民の多くが戦争や迫害等により故郷を追われた人々であること、難民の受入国の多くは開発途上国であり、受入国の負担が深刻な問題となっていること、について考えました。

第2回「難民の私」では各グループに家族構成、自身の状況、近隣地域、国の状況等の条件下で難民になったことを想定して、自分たちだったらどのような行動を取るかシミュレーションしました。グループでの議論や他グループの発表を通じ、より難民の気持ちになって考えることができました。

第3回は「難民と私」では、自分自身が難民として全く知らない国に家族で暮らすことになったとしたら、新たな暮らしの困りごとは何なのかを用意した文字カードから考え、どのような定住支援が必要なのか、また、実際に日本に定住する難民の人たちへの支援について考えました。

全3回のワークショップを終えて、高校生や大学生から多くの参加を得られたことからも難民問題に関心を持つ人々の世代の広がりを強く感じられるワークショップとなりました。参加者からは、「難民の定義、国別難民数・年齢別難民数など具体的データや状況を交えて知ることができ、難民についてのイメージが以前より明確になった」「難民についてあまり知識はなかったが、実際に難民の立場で考えることで問題を身近に感じ、もっと勉強したいと思った」「難民に関する知識が少なかったため、現在や事例より詳しく学べただけでなく、ワークショップによって得た知識を活用できたため非常に良かった。」「大学で難民について調べることになり、自分自身知らないことが多かったため、説明や周りの方の意見が非常に参考になった」などの感想が寄せられました。

関西支部では今後も、様々な世代の方々に難民について考えていただくためのワークショップやセミナーなどを開催し、難民理解の機会を提供してまいります。